YAMAHA「AG-03」ミキサー型オーディオインターフェイスの良いところ悪いところ(と解決方法)

YAMAHAのミキサー型オーディオインターフェイス「AG-03」を購入しました。まだ1週間しか使っていませんが中々使用感がいいのでさらっとご紹介しちゃいます。

性能

公式サイトへのURLを貼っておきますね。

ボーカロイド初音ミクのお試し版(製品版への優待アップグレード可)が付いてくるAG03-MIKUも機能的には一緒です。値段も変わらないのでMIKUが好きならそちらも視野に入れるのもいいですね。私はAG03にしましたが。

良いところ

  1. DSPエフェクトに「アンプシミュレータ」が付いている
  2. 筐体が金属でガッシリしている安心感
  3. マイク・ギター接続の2系統を備えているため、ジャックへの負荷が分散される
  4. PC接続の場合はバスパワー対応
  5. Androidスマホの充電機、モバイルバッテリーを使えば外部電源で動作させることも可能
  6. (外部電源は必要だが)一部のスマホやタブレットとも接続可能
  7. アマゾンで買うとヤマト5年延長保証がつけられる(2017年8月現在)

一つずつ見ていきます。

1. DSPエフェクトに「アンプシミュレータ」が付いている

ギターのライン録音で問題になるのがレイテンシー。私のPCは7年前のノートパソコンでお世辞にもスペックが良いとは言えません。するとオーディオインターフェイスの設定で低レイテンシー設定でDAWを動かすと高い確率でDAWが止まります。

いくらDAWのプロジェクトを軽くしても30msec.以下のレイテンシーにはできず、いつも宅録の際に「強制ショートディレイ」状態でレコーディングをせざるを得ませんでした。

クリーントーンであればダイレクトモニターの音とオケだけを鳴らすようにしてレコーディングできますが、歪んだソロの録音はそうもいかず・・・DAWのソフトウェアアンプシミュレータを有効にして鳴らしますがレイテンシーが気になってしまいます。ダイレクトモニターのペキョペキョしたクリーン音を聴きつつ、遅れて聞こえてくる歪みのリード音を聞きながらギターを弾くという、ある種の修行を長いこと続けていました。

その修行とおさらばできる機能がこのDSPアンプシミュレータです。これはAG-03に内臓されたアンプシミュレータです。ダイレクトモニターだけにアンプシミュレータをかけ、クリーンな音をDAWに録音させることができます。レコーディングのときは歪んだ音を聞きながら演奏し、DAWではソフトウェアアンプシミュレータなどを使ってクリーンな音から音作りができる。

これがかなり便利で、今までレイテンシーを気にしながらやっていたレコーディングから解放されました。アンプシミュレータ自体は1つのアンプモデルしかないようで音の幅はありません。しかしクリーンからディストーションまで一応対応しているので、レコーディング時のとりあえずのモニター音としては問題ないかなと思います。

AG DSPコントローラー

パソコンにAG-03を接続し、AG DSPコントローラーからDSPのオンオフや設定がいじれます。

2. 筐体が金属でガッシリしている安心感

以前使っていたオーディオインターフェイスがUA-3FXという古いRolandの製品で、プラスチック筐体ながらもエライ頑丈で重宝していました。今回のAG-03は金属で覆われた部分が多くガッシリした印象。少なくともUA-3FXと同等くらいの強度はあるんじゃないかと期待しています。

後述しますが、筐体が小型でバスパワー対応していること、スマホやタブレットに接続して使えることから考えると、持ち運びをする用途が考えられますので頑丈であるに越したことはないですね。

AG-03 がっしり

両サイドやツマミ類は金属ではありませんが本態部分が丈夫そうです。

3. マイク・ギター接続の2系統を備えているため、ジャックへの負荷が分散される

UA-3FXから乗り換えた原因の一つに、唯一の入力フォーンジャックが接触不良で死にそうだったこと。マイクもギターも1つのフォーンジャックで賄っていたので磨耗も早かった。AG-03ならXLR入力とフォーン入力がありますので負荷が分散され、結果寿命が延びるんじゃないかと期待しています。

マイク・ギター接続の2系統

他にもラインinもありますが個人的にはあまり使わないので割愛します。

4. PC接続の場合はバスパワー対応

バスパワー対応だとカラオケでちょっと歌を取ったり、車の中で録音したりできます。ノートPCのバッテリーさえ元気なら、コンセントいらずで録音できます。ただノートパソコンの機種によってはバッテリー動作時はバスパワー給電に制約ができて動かない!なんてこともありそうなので確認は必要です。

5. Androidスマホの充電機、モバイルバッテリーを使えば外部電源で動作させることも可能

自分の環境だとバスパワーで動かない・・・そんな方にも朗報です。外部電源に刺して動作させられます。ミキサー裏面の「5V DC」というマイクロUSBのメス口にスマホの充電器などをぶっ刺すとUSBからの給電ではなくマイクロUSBからの給電を優先する構造らしいです。バスパワー以外の選択肢もある、というのが重要だと考えます。バスパワーで不安定なようなら外部給電を試すとよいかと思います。

外部電源OK

6. (外部電源は必要だが)一部のスマホやタブレットとも接続可能

実はまだ試せていませんが、スマホやタブレットに接続が可能だそうです。私はiPhone6とiPad2を持っていますが、肝心のLightning USB カメラアダプタを持っていないので使えず。。Appleのこういう変換ケーブルってやたら高いんすよね。ちなみにiPhoneやiPadにAG-03を接続した状態でアプリ「Cubasis LE」をダウンロードして立ち上げると自動でオーソライズされてデモモードの制限が外れて使えるようになるそうです。うーん試してみたい。けど変換ケーブル高い・・・

しかし投資した分のリターンもあるかもしれませんね。4000円のLightning USB カメラアダプタを買ってしまえばひとまずios環境下でDAW環境が揃いますから。

しかもカラオケやスタジオで歌のレコーディングをするときに今までノートパソコンを持ち歩いていたのがiPhoneかiPadでよくなりますからね。荷物が軽くなります。

iPhoneとAG-03だけ持ってワンカラのミキサーアウトからAG-03のインプットに接続して録音とかできるんすかね。ここらへんワンカラさんに問い合わせてみよう。

7. アマゾンで買うとヤマト5年延長保証がつけられる(2017年8月現在)

ヤマトさん独自の延長保証がつけられました。「5年 長期保証 ヤマトマルチメンテナンスソリューションズ」というサービス、私も初めて利用したんですがメーカー保証が切れた2年目以降、自然故障の場合保証してくれるサービスだそうです。どの家電にもつけられるわけではなく、あくまでごく一部の商品にしかつけられません。このAG-03は運よく保証対象商品だったのでありがたくつけさせていただきました。

バスパワー対応なこと、モバイル端末で動作できること、ボーカル録音にはどこかしら外出しないといけないことを考えるとつけといたほうがいいと思います。

保証をつけたい場合、上記のページの右側のチェックボックス「□ 追加 5年保証(自然故障対応)」にチェックを入れて商品をカートにいれます。

すると数日後(商品がとどいた次の日あたりだったかな?)メールが届いて「あなたのアカウントはこちらです。何かあったら連絡してね」と暖かいメールが届きますのでそちらを印刷するなりして取っておくだけです。

気になるところ

  1. ミキサータイプだからジャックが上向き

これに尽きます。実はミキサーを所有するのが今回が初めてなので色々気になってしまいます。

  • ジャック内部に埃が侵入して痛んだりしないか
  • ジャックにケーブルを刺すとケーブル自身の重みでジャックが手前方向に引っ張られたりして負荷がかかるんじゃないか

ここらへんが気になってます。埃対策としては、空いているジャックをふさぐアイテムが売られているのでそれをつけるといいと思います。

全部のジャックにつけるのが金銭的にアレなら付けはずしが頻繁なジャック(たとえばマイクとギターインプットとヘッドフォンジャックの3つ)だけカバーをつけ、今後使わないであろうジャックは100均などでマスキングテープを買ってふさいじゃっても良さそうです。

あとは使わないときは埃避けの布を被せておくのも良さそう。

ケーブルの重み対策は正直妙案が浮かばないのですが、ギターのシールドなんかを地面におかずに机の上にたらすことで過剰に下方向への負荷がかからないようにするとか、ミキサーの上にハンガーかフックをぶら下げてそこにシールドを這わせることでシールドを上向きにするなどが良さそう。そのくらいしか手立てがなさそうです。「鴨居フック」でグーグル検索すると色々でてきますね。窓際にミキサーを置いているので、鴨居にフックをつけてシールドはそこに這わせることでジャックへの負荷を軽減します。

鴨居フックでカモン

気になるところもありましたが工夫である程度解決できそうで良かったです。もうしばらくはオーディオIFは買い替えない想定なので長く大事に使いたいですね。CubaseAIやCubasis LEも付いてこの値段と機能、(アマゾンなら)5年保証がつけられると、改めて振り返ると破格ですね。

巷では配信向けとなってますが、DTM用途でもパワフルに使える優秀なプロダクトだと思いますので買い替えをご検討の方の参考になれば幸いです。

追記:他製品との比較

実はYAMAHA AG-03を購入する前に、他の製品も候補に入れてましたのでついでといっちゃ何ですがご紹介を。

Steinberg UR242

実は最初これが欲しかった。価格はAG-03よりも+8000円くらいで21000円前後。バスパワーこそできませんが、DSPアンプシミュレータ搭載なのでギター録音時にゼロレイテンシーモニタリングで録音できるし、数々のDTMグッズを作っているSteinbergならサポートも音も良かろうと思い、家の近所の電気屋に駆け込みました。が、そこで在庫がなかったんですね。

出鼻をくじかれて帰宅し、再度検討したときにAG-03を知り、価格が安く入出力が自分には必要十分なこと、DSPアンプシミュレータがあること、バスパワー可能なこと、ヤマト保証がつけられるという諸々のアドバンテージからAG-03を購入しました。

もし、あの時在庫があったらUR-242ユーザーだったかもしれませんね。UR-242のほうがアンプシミュレータのモデル数が多いみたいですが、正直モニタリングのときの暫定音でしかないのでAG-03でも十分だったなーと。

Zoom UAC-2

価格はAG-03よりも+10000円くらいで23000円前後。USB3対応、という点に惹かれて候補に挙がりました。サウンドハウスのレビューなどを見ると一桁msecのレイテンシーまで下げられました!という書き込みもあり、ギター録音をする機会の多い私にとって非常に魅力的に移りました。青色のLEDもかっこいいし、無骨なようでおしゃれな見た目もズキューンときます。超低レイテンシー、バスパワーOK、ACアダプターでの動作も可能ということでかなり惹かれました。

ただ、自分のPCがUSB2しかコネクタがないこと、USB3搭載のパソコンを当分買う予定がないことから候補から外しました。

また、低レイテンシーといえど、DSPアンプシミュレータ搭載の製品を買ってダイレクトモニタリングすればそもそもレイテンシー問題から解放されることも知っていたので、オーディオIF側のレイテンシーを気にしなくてもいいかな、という境地に至っていました。惜しくも候補外へ。

LINE6 POD STUDIO GX

UR242を買いに行く途中、ハードオフに立ち寄りまして、そこで見つけたのがコチラ。付属ソフトウェアのオーソライズが可能か否か確認していないのでジャンク扱いです、とのことで価格が4000円になってました。新品で買うと10000円くらいなので中古といえど破格。

ただこれだとRCAやフォーンステレオアウトがないため自宅のスピーカー接続が面倒(変換コネクタが必要になる)なのと、入力がフォーン1つだけで心もとなかったので購入せずに店をでました。

ZOOM U-22

XLRもフォーンも入力できるし、RCAステレオアウトとヘッドフォン端子もあるし、何より電池で安定駆動するから持ち運びもしやすいしこれでよくね?と一瞬思ったのがこちら。価格も10000円未満。

ただ、どうせ妥協するならBEHRINGER UM2のような3500円のものまで落とすことも考えられたので、中途半端な値段と機能で手を打つのは辞めようということで除外。ただ、予算1万円という縛りであれば十分購入の可能性がありました。

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